絶望
そこにいること
それが現実だった
現実
それがどんなものであっても
それからは逃れられない
現実を見て
現実を知って
現実を受け止める
ただそれだけのこと
その中で見出す
希望
その存在も
その大切さも解っていた
解っていたのだ
・
・
・
どれ程の時が経ったのか
まるで深い闇
光すら届かぬ深淵
今、そこにいる
無疆と思える時の中
わたしは気付いたのだ
忘れていたもの
見失っていたもの
そして……
しかし
それを知るのは遅すぎて
術を持たない私には
何もできないのだ
歩まれるその先が
終わりであったとしても
歩む者よ
早く気付くのだ
深く眠るそのものに……