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ストーリー 世界と人物 システム
プロローグ    青年と老人  邂逅    追憶  深淵
プロローグ以外はゲーム本編で使用する物です
ネタバレ要素が非常に強くなっています
スタッフ参加の判断基準として閲覧して頂ければと思います

書

幸運とも言える出会い
会得した情報は大きかった

しかし
そこから生まれるのは喜びだけではない
青年にとっては……



ラス
(からかわれるのが関の山だろう
 本心ではそう思っていた)

(真剣に『書』を探していることを
 どれだけの人間が理解してくれるだろう)

(シラノとの出会いは、幸運としか言いようがなかった
 自分でもこれほど早く『書』への手がかりが掴めるとは
 正直なところ、思ってはいなかった)


うまく行きすぎでは?

ラス
(そんな疑念が浮かばないでもない
 シラノが偽りの情報を
 僕に教えた可能性も無くはない)

(もし、シラノが『書』を集めている組織の一員ならば
 トウレイという人物も疑ってかからなくてはいけない
 『書』を奪おうと何か仕掛けてくるだろう)


考えすぎだろうか?


ラス
(それならそれでいいだろう
 いずれにせよトウレイは何らかの形で『書』に
 関わりのある人物だ)

(敵であれ味方であれ
 ともかく今の自分には、トウレイと会ってみるのが
 『書』に近付く一番の近道だ)


(実際にそうした組織がある、という話は
 まことしやかに噂されてはいるものの
 実際にお目にかかったためしは無い)

(そもそも『書』を作ったエルドラ国は
 とうの昔に滅びている。この事実から
 『書』が大いなる力をもたらすとは考えにくい)

(もし『書』がそんな力を持っているのなら
 各国は『消失を免れた書の断片』の捜索に
 総力を挙げて乗り出していることだろう)


(実際に各国が力を注いでいるのは
 新資源の発見と、古代遺跡の探索だ)

(どちらも先のエルドラ国を中心とした大戦以来
 大きな戦争の種にこそなってはいないものの
 これらを巡る争いで多くの犠牲者が出ている)


(いずれにせよ
 『書』を絶対必要なものだと考え
 探している者はそう多くは無いはずだ)


(これは僕のとって好都合だった)


目的に至る道のりに
何の障害も無いのなら
それほど容易いことはない


ラス
(1枚目の『書の断片』はさしたる苦労も無く
 いとも簡単に手に入れることが出来た
 いや、譲ってもらったと言うべきか)

(だが、今後もそうであるとは限らない
 楽観できる、してもよい保障など何処にも無い)


(『書』の所在が明確でないということは
 自分の他に『書』を所有している者がいて
 その存在を公にしていないからだ)

(大戦の発端にさえなった代物だ
 人知れずどこかへ消え去ったとは考えにくい)

(他人に奪われるのを恐れているのか
 あるいは単にその価値を知らないのか
 誰に知られることも無く
 『書』を持つ者がいるはずだ)

(中には、奪い取ってでも『書』を手に入れたい
 と思っている者もいるかもしれない)


ラス
「でも僕は『書』を手に入れなければいけない
 必ず……」





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